ウケるトーク術 〜その2〜

今回は、前回の記事に引き続き、「ウケるトーク術」の続きについてご紹介したいと思います!

 

前回はウケるトークに大切な3つの心得についてお話ししました。

その中でまず何より「相手を楽しませる気持ちを持つこと」が先決というところを抑えておきます。

 

今回は3つの心得のうち、②「話の中身」とについて詳しくご説明します。

 

まず、人が話を聞いて「笑いが起こる」瞬間とはどんなときでしょうか?

 

答えは「緊張の緩和」です!

 

人は緊張状態が緩和した瞬間に笑いが起きるようになっているのです!

 

例えば、赤ん坊がいないいないばぁで笑う理由。それは、この「緊張の緩和」によって起こっているのです。

 

顔を手で覆い隠す「いないいない〜」の部分で赤ちゃんは、「あっ、いなくなった!」と考えます。

このとき、場に緊張状態が走っているわけです。

 

そして、「ばぁ〜」でおどけた顔をすることによって、場に走っていた緊張が緩和し、笑いが起こるのです。

 

言葉をまだ理解していない赤ん坊が笑ういないいないばぁはある意味笑いの本質とも言えます。

 

つまり、全ての笑いは「緊張の緩和」を生み出してやることによって生まれるのです。

 

ここで、ウケるトークをする為のポイントが勘のいい読者なら分かったと思います。

 

それは「いかに緊張状態を作り上げるか」です!

 

すごく簡単な例ですが、緊張の緩和を作る話の例として次の話を挙げます。

 

ある日、私はでジャズのかかる薄暗くて心地よい雰囲気のバーで1人飲んでいました。今日は営業の仕事で大事な取引が決まり、気分が高揚してワインが進みます。

すっかりほろ酔い気分になった頃合いで、隣に髪の長い綺麗な女性が座りました。

お酒に気分が良くなった私は気がついたら女性に話しかけていました。

「どうだい?今からお店出て飲み直さない?」私の心の中は下心でいっぱいでした。

すると女性は言いました。

「あんた!こんなところで何してるの!!」

冷静に明るい場所で女性を見ると、私の母親でした。。。

「母ちゃんこんなお店で飲むなよぉ」

 

と、こんな感じです。

私は芸人さんでは無いので爆笑トークを作れと言われれば難しいのですが

一般的な日常会話やお酒の場で上のような話し方をすればクスッとはするはずです。

 

そのポイントは何度も言いますがトークの構造が「緊張の緩和になっていることです。

例の話の場合、前半部分でバーの雰囲気の良さやお酒を飲んで気分が高まっていく様子を情景が浮かぶように表現することで、聴き手を話に引き込みます。

そして、髪の長い女性の登場、しかも話しかけてこれから連れ出そうとしている!

どうなる?!

と緊張感を高めます。

 

これがあるから、最後の実はお母さんでしたというオチが緩和となって笑いが生まれるわけです。

 

この前半部分の緊張を高める部分を「フリ」と言います。

(芸人さんがよく使う言葉です)

ウケるトークにおいて「フリ」というものが

実は奇想天外なオチを一生懸命作ろうとするよりも笑いに繋がるのです。

 

実際のところ「フリ」さえしっかりとしていれば

オチが大したことなくても聴き手は「面白い話だったな」

くらいには思ってくれるのです。

 

「フリ」のポイントとしては、以下の通りです。

・聴き手に情景が浮かぶように詳細にその時の様子や人を表現する

 (目に浮かぶように話すことが大切)

・オチの直前に話が大きく動くような構成に持っていく

 (次はどうなるんだ?!と思うような起承転結の転を意識する)

 

 

笑いの構造、「緊張の緩和」についてご理解いただけましたでしょうか?

 

皆さんも明日からエピソードを身の回りの人に話す時、

「フリ」を意識して話してみてくださいね!

聴き手の反応が変わってきますよ!